わたしは2年ほど前から愛すべきくりん、くりんの髪の毛で、生活をしていますが、こうやって自分の髪の毛を日々人前に見せられるようにようになるまで途方もない道のりがありました。
かかった期間は30年以上。今回は髪と自分を愛することについて書きます。
とてもとても、小さかった頃、わたしの髪質はツヤツヤのストレートだった。
小学校中学年の頃から、まとまりがなくなり始めて「アフロ」に変化していった。
ふわふわの髪の毛をクラスメイトにからかわれるのが本当に嫌だった。
テレビを見ても似たような髪の毛の人はいなかった。誰しも真っ直ぐの髪の毛で輝いているように見えた。
太めのヘアバンドを買ってもらって、可能な限り生地のところに髪の毛を押し込んで、隠そうとした。
姉と一緒にみかんネットをかぶって眠って、ストレートの癖がつかないか試行錯誤した。至って真面目に。
みかんネットをかぶらずとも、ギュッと固く目を閉じて、朝起きたら真っ直ぐな髪の毛になっていますように、もう誰にも髪の毛を指差してボンバー!と笑われませんように。と思いながら何度も眠りについた。
廊下を歩く時もいつも下を向いていた。